あと一歩、そばに来て
」のレビュー

あと一歩、そばに来て

武田登竜門

延長12回並の長文感想

ネタバレ
2022年9月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 短編集。
少し変わってるのが、長めのお話もあれば短めのお話もあり、そのため次の話はどうなるんだろう、と読んでて引き締まる感じがしました。
印象に残った点を3点。
批判を恐れず引かれてもめげずに書けば、まず10分警官。
これが1番印象に残ってます笑。
この期に及んでもまだ、ってところが頭ぐらぐらしました。
ぶっ飛んでますね。
これ、割と語れるんですが一個だけ。
一般的に男性ってイメージが大雑把だけど、意外と小心者。
なので、ほんの些細な何か気になってることがあったりすると駄目になったりする。
まぁ物語なのでその辺はファンタジーだったりするし色々綺麗に描いてるから言えることですけどね。
粗暴では無い男性(犯人と書こうとしてなんか違う気がした)が冷静に欲を語る様はどういうことやねんってなりました。
倒錯したフェチや世界観だけでなく、結婚式の後とか色んな感情の要素が詰まっていて興味深かった。
読んでる時は深く考えてないですけどね。

さて、二つ目は「悪くはねえけど」。
二人の関係性を上手く描いています。
端的にいうと、超えた関係性ですね。
友人って社会人になると、一定の距離を保ちます。保つ必要がある。
このお話のような関係性は時間を積み重ねないと無理だし、重ねても無理が多い。
そして、かといってこの関係が「素敵」なわけでもない笑。
腐れ縁に近い感じ。
あまり漫画では見ない関係性で印象に残りました。
大抵もっと素敵なお話になりますからね。
素敵でも無いけど、「駄目」でも無い。悪くないまで言うと言い過ぎな気がします。
まぁ、「クソみたいな出来事が色々あったんやろなぁ笑」と思いました。
ネクタイ見つけてショックを受けるというより文句を言う、これだけでも超えてきてますもんね。

最後の点は、あとがきです。
普段はあまり読まないんですが、ここは色んな経緯や狙いを面白く読みました。
わかる、なるほど、となるところも多かった。
それはどうだろうみたいなところも勿論ありました。

以上なんですが、作品と関係無いんですが、感情レビュー三部作を企図(笑)。
このレビュー自体は短編集のどの辺りに興味を持つかというレビューなんですが、まんま書くのは良い歳して天の邪鬼というか恥ずかしいというか。
ふと思い立ちツーシームで以前から書いていたコチラにしました笑。
二部は頑張れたら🌀
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