苦いのテーマ
」のレビュー

苦いのテーマ

阿部あかね

井の中の蛙大海を知らず

ネタバレ
2022年9月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ されど空の青さを知る
ということわざが読後頭に浮かんでました。
他のかたも書かれているとおり、苦いの前に痛いんです…とにかく痛い。
夏樹くん、先輩との最中には新くんの顔を忘れるほど肉欲に溺れ、バレたら終わりという自覚はあるのにその恐怖をまた先輩との快楽で忘れようとする負のループ。
もう終わりと言いながら、新くんともよく行っている銭湯でまた盛って見つかって…てバレるべくしてバレたんだから、ボコられてもまさに自業自得。
浮気も暴力も肯定はしませんが、こどものうちからずっとふたりでそのままおとなになってしまったが故の未熟さ、とでもいうんでしょうか、あぁやっぱり痛い!
そう、とにかく若いんですもん、ふたりとも。
まぁ新くんのほうが幾分大人だったから少し距離を置いてまたふたりで、てなれたんだろうなと思います(…個人的には、連絡とりつつの冷却期間一か月て短過ぎやしません?!なんですが…)。
痛みが消えない苦さに変わり、心の底に沈澱して何事かにかき乱されると舞いあがって濁りまた沈むのを待つ、それを繰り返してでも少しずつ世界を広げて行くんだよー新くん&夏樹くん!と最後はなぜか勝手に応援モードになった作品でした(^^;
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