紅霞後宮物語~小玉伝~
」のレビュー

紅霞後宮物語~小玉伝~

栗美あい/雪村花菜

素敵過ぎる小玉!

ネタバレ
2022年9月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 全14巻、雷に打たれたような衝撃を受けました。
あまりの面白さに震えました!

1巻で物語の舞台である「大宸帝国」では妃嬪が兵を率いた前例がある(高位の妃になれば皇帝の委任で禁軍と呼ばれる皇帝直属の親衛隊すらも指揮できる)と記載がありましたが、その後の展開で主人公である関小玉がまさにその指揮を執り三國(宸・寛・康→実際には宸vs寛と康の連合軍)大戦に勝利した様は圧巻で胸がすく思いで勇ましかったです。

武官としての類い稀な才能を思う存分に活かすために万人が小玉を知り、千年先まで残る歴史となるために尽力した夫(皇帝)周文林。伝説の皇后「武威皇后」の偉業は文林によって形成されたのですね。(伝説の皇后にもお茶目なところがあったり微笑ましいのです)後にこの三國大戦は「『紅霞後宮物語』という伝記の中でも特に燦然と輝き語り継がれる」という落とし込みは素晴らしかったです。11~14巻の迫力は特に目を見張るものがありました!物語にどっぷりとのめり込みました。

文林を初め、女性達をも虜にしてしまう格好良い小玉。皆がポーっと見とれてしまう姿も良い味を出してます。(文林が小玉にときめく表情が一番の見処かもしれません)生き様もこの上なく格好良い。14巻最後には最愛の息子鴻のハッピーエンドに絡めた小玉と文林の(2人の中での)結婚式も見ることができて最高でした!(個人的には小玉と沈太監の昔のエピソードも好きです。小玉の初恋、心に響きました)

本作品の舞台は中国の隋~唐の時代がモデルとのことです。「この時代の女性代表は"楊貴妃”"武則天"で栄華を誇っていましたが、何分女性の立場が弱かった時代。小玉は自分らしく逞しく元気で明るい!歴史の中の女性達の無念を代弁しているかのよう」との先生方の想いが熱く伝わり、とても感動しました。

登場人物達の服装や髪型に至るまで、緻密でお洒落で凝っていて驚くほど素敵なのです!画も大変美しく躍動的で好みでした☆快活なパワーを頂けました!
いいねしたユーザ5人
レビューをシェアしよう!