珈琲時間
」のレビュー

珈琲時間

豊田徹也

不親切さも面白い17編のショートショート

ネタバレ
2022年9月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最終話が一応の「解」になっていますが、説明らしい表現は無く主要?キャラの映画監督(作者の自己投影?)の珈琲讃歌で閉幕。そして読者は読み直し、登場人物の相関図を考えながら、不条理なモノも含めて、このオムニバス物語の世界観に、古いイタリア映画(ニューシネマ○ラダイス等)の様な、一人の男の頭の中を覗きみる様な不思議な感覚に浸れるのです。珈琲を飲んだ後の様な読後感、絵が上手く雰囲気もある完成度の高い一冊、しかし読み手を選ぶ作品なのかも知れません。

寡作の作家、全作品の電書化を!
いいねしたユーザ3人
レビューをシェアしよう!