タチネコ。《合本版》
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タチネコ。《合本版》

遠藤巻緒

クズ攻めの動向を、刮目して見よッ!!

ネタバレ
2022年10月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ この作家さん、作画が優れているわけじゃないのに(失礼w)
ドエロく魅せるキャラとストーリー、若干の闇ィな雰囲気。
フィクションであるはずが、妙なリアリティがあって引き込まれてしまう……大大大好きな方で、いつ見ても何故こんなにレビューが少ないのか皆目分からん。

メロンソーダは兄弟が同じ男に恋する話ですが、ライトに愛憎渦巻く感じが堪らないし、真夜中のクライングモアは闇病み(地雷は多発気味)の中にある光ィ振りが良きで、推せる要素しかないです!
性癖、好みど真ん中の圧をお伝えしたーーい!
イチャイチャ幸せラブラブ作品も勿論いいですが、BLの闇深さ?奥行き?をいつも感じさせてくれるこの作家さん…ぜひ手に取っていただきたい。
相性はあるかもですが、今読んでダメでも、きっと沢山のBLに触れて帰ってきたら又変わった感じ方ができるはず……?

さて、本作は好きで繰り返し読む作品です♡
タイトルから沢山の腐好きの方が読んでるはずですが、
いかんせんクズまっしぐらの攻、達生が地雷の方が多いんやろな……と思いますw
幼馴染でありセ/フレであるコタと達生の、
不毛で愛しいエロまっしぐらな日々。
達生がゲイ雑誌を見ていたことからの、流れ初エチ。終始、鉄板で定番の流れしかないのに、この一冊には沢山ハラハラドキドキさせられます。
女子と簡単にいい感じになっておそらくヤッてる達生は、結局ゲイなのかバイなのか問題もあるけど、明かされてないところが非常に良い!そんなんストーリーに必要ないよ。読み手としては、納得しながら2人を応援できる方が安心して読み進めるんだけど、敢えてしない……憎い!ほんで、そんな明確にゲイかバイかって表明できるもんかなぁ〜?境界にいる人もいるかもだし。だからこそ、バイか?いや、知らんけども。

コタを捨てて、最終オンナに走る可能性もなきにしもあらず感も確かにあります。でも、付き合いが長くなれば異性でも同性でも別れることはあるもんやし、個人的にはあんまり気にならなかったな。
最後の達生の「」を、しっかり重く感じることができた……何か、私はそれで十分に思えたんです。コタが報われたなって。
結構お互いへの気持ちは見えてます。ざまあ展開は弱いですが、コタを失う怖さはしっかり感じたはず。清水good job♡

切ない片想い、勢いのあるエロ、クズ攻め好きは是非読んでみて下さい。
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