お試しとはいえ、好きすぎる
」のレビュー

お試しとはいえ、好きすぎる

悠ちとせ

お互いを大切に想う優しいノンケ同士の恋

ネタバレ
2022年10月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ ドラッグストアに勤める大神広樹は、いつも閉店間際にやって来る瀧本慎太郎と話すのを楽しみにしています。ある日、仕事帰りに偶然一緒になり、瀧本がジムで働いていることや好きなひとがいることなどを駅まで歩きながら話します。二人は終電ギリギリに駅に駆け込み、電車に乗る間際、瀧本が思い切ったように「好きなのは大神さんです」と告げるのでした。伝えたかっただけだから返事は要らないと言う瀧本は、それから店に来なくなります。大神はこのまま瀧本に会えなくなるのは嫌だと自分から瀧本に連絡を入れ、ここからお試しのお付き合いが始まります。一つ年下の真面目で一途な瀧本と人懐っこくて明るい大神は、気がよく合いデートも楽しく盛り上がるのですが、どちらもノンケでなかなか恋人らしい行動に出られません。もちろんお試し期間というのもあるのですが、両想いゆえに一歩が踏み出せないピュアな気持ちが二人の豊かな表情から伝わってきます。引っ張り過ぎない適度なモダモダが良きでした。
いいねしたユーザ3人
レビューをシェアしよう!