恩田星人
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恩田星人

雪路凹子

夏が終わるときって

ネタバレ
2022年10月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 道路に出てきたところを恩田(宇宙人)に助けられたセミ。ヒトガタになって求愛してきて都合により同居することになったセミ(蝉丸と命名)と宇宙人、そして大家のオネエとオネエの子供がメインキャラです。
ファンキーというかシュールというか盆と正月とフェスティバルとカーニバルが一緒に来たような、ナニコレ状態なのですが、なんだかラブリーで切ない感じで読み終わりました。夏が終わるときみたいな。
セミって儚いなと思っていたのですが、庭木についていたセミの脱け殻を取ろうとしたら中身が詰まっていたことがあって、それ以来セミを見ると 達者でよかったねえと思うようになりました。この本を読んで来年からはセミの声を聴くと おーやってるやってる、がんばれよ~と思うことでしょう。
変わった本ですが、おもしろかったです。バンドが題材の短編(6ページ)もおもしろかったです。お願い、結成して。
2020年1月 総166ページ 修正は顔で隠す、トーン、白抜き。
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