玉響
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玉響

ゆき林檎

大好きな世界観

ネタバレ
2022年10月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 大正末期から昭和初期。同性が好きなんて言ったら田舎では今でも病気扱いされるのに、この時代は尚更大変だっただろうな~。
関東大震災で、昨日まで生きてた隣人がもういない。いつ死ぬか分からないから後悔はしたくない!と、婚約破棄して家も捨てて立花の元に行く覚悟を決めた麻倉に涙が止まりませんでした。多分、見た目の問題もあり、戦争中も大変だっただろうな…。立花が売れっ子作家になっても、写真には端っこにいたり…。などと麻倉の人生に想いを馳せるとせつない。
ラスト、立花の遺稿「共に過ごしてくれて、ありがとう。またいつか」は、何度読んでも号泣してしまう。
続編の「或る日」も併せて読むと良いです。
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