このレビューはネタバレを含みます▼
江戸の極楽長屋という名の貧乏長屋での二話が入っています。父親が盗みの手助けをしたことで住んでいた長屋を追い出された大工の義一。隣人はいかつい素性不明の六さんとその女房の老婆一蝶姐さん。彼らとの絡みで成長する義一。もう一話は火事で焼け出された男太夫の金太郎と彼が慕う地廻り同心の話。こちらにも一蝶姐さん達が活躍します。読んでいると江戸の風を感じるような気持ちになります。「雲霧」から作者検索でこの作品を読みましたが、人情に溢れていてなかなかいいです。二巻も出て欲しいなぁ。