愛すべき娘たち
」のレビュー

愛すべき娘たち

よしながふみ

刺さって刺さって刺さりまくった

ネタバレ
2022年11月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ とにかく心に刺さって刺さって刺さりまくって泣いた。何がそんなに刺さったのか、うまく説明できない。特に第四話の、登場人物たちが中学生だったころにしている会話は、自分が十代だったころに感じていた矛盾とか違和感をそのまんましゃべってくれてるみたいで、記憶を掘り起こされるみたいな気持になった。
かつて自分が抱いていた夢、想像していた未来と、今の自分の状況を比べたら、その通りにできていたりできていなかったり、後悔とか達成感とかいろいろうずまくけれど、今この年齢になった自分が読むからこそ感じられる何かがある作品。四話目の感想を中心に書いてしまったけれど、一話目から最後まで刺さるセリフ、シーンが多くてほんとうにすばらしい。絵柄もよしながふみ先生のきれいですっきりした絵が本作でも楽しめる。余白と余韻もすばらしく、いろんな人と感想を語り合いたくなる作品。
「恋をするって人を分け隔てることだ」「母という一人の不完全な女」、あ~、誰かと話したい。
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