今朝もあの子の夢を見た
」のレビュー

今朝もあの子の夢を見た

野原広子

何にも起きない

ネタバレ
2022年11月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ うーん…おススメはしない…マンガなのに他人の気持ちにお構いなしに自分の気持ちだけ壁打ちみたいに喋ってくるタイプの人に捕まっちゃったあの気分になっている。「読む人に考えて欲しかった」系のやつだと思う。誰の気持ちにも特に寄らずにストーリーが進んでいく。よみタイから来て、何か展開するかと思ったけど、特になかった。途中までは丁寧に離婚後の夫婦のリアルな生活を描いていたのに、ラストだけ娘に「家族が壊れて悲しかった、お父さん、あの(シュレッダーかけた)手紙には何て書いてあったの?」と悲しく優しく呟かせる事で不気味さが際立つ。ここだけ夢見がちというか、ファンタジー。子供にめちゃくちゃ甘えるじゃん。
洗脳、連れ去り、封印…強い言葉を使ってドキリとさせるけど、誰にも寄り添わない、何にも描かない。そのくせ子供には「変わらず優しいあの子」を求める。フラットに描かれてるぶん、登場人物を飛び越えて、強い言葉を使っている人達の人の部分がゴロリと転がってくる。そして…そういう所じゃない?ってなる。そういう意味でとてもリアルで上手に描かれていた
いいねしたユーザ3人
レビューをシェアしよう!