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阿部あかね

いや〜阿部先生だわぁ

ネタバレ
2022年11月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 一度、三角な関係になって、線が倒れて一直線になった感じ(わかんないですよね笑)。昔、上司と呑んでいるとき、「一生、1人の人といるってのは無理があるんだよ」って言ってた人がいた。これを読んでいたら思い出した。圭史も遥も互いを愛してる。圭史は、遥の立場(ボンボン1人息子会社の跡取)を考えて、結婚と子どもを望んだ。遥が怒ったのは、やんちゃ(帰る場所のある快楽主義)でも、歌と音楽だけは圭史から自分に与えられる唯一だったのに、圭史が他に与えようとしたから。繋ぎとめられない不安を怒りに、圭史も遥を独占できない腹いせに。圭史の言った通り、解散しても関係を終えなかった時点で、暗黙のエンドレスだったのだろうな。愛し合ってるし呪いを掛け合ったし。圭史が縛っていると志門も遥も言ってたけど、遥も縛ってるよなぁ。遥はポリアモリーなのかもな(阿部先生の作品には度々描かれている)。そこに志門が現れて、圭史への憧れから情愛に変わり庇護欲に変わり、ひとつの幸せを掴んでいる遥はおいておき、悪魔(取り憑いた)を愛した。何も掴んでない方に幸せになって欲しくて。俺みたいになるなと忠告したのに同じになって(笑)。志門は多くを望まず、自分が愛す分だけちょっと隙間を作ってくれればいいと。まんざらではない圭史。遥に注いでごっそり空になった分を志門が埋めてくれる。志門は受け入れてくれさえすればいい。自分は愛すだけ。遥には家庭があるから、結局は圭史と志門は一緒にいるんだろうな。遥は時々入ってきてもいい、でも志門が圭史といることは遥も直感で判っている。ここは基本だから(笑)遥も圭史が望み、自分も掴んだ家庭は大事だから壊すことはないだろう。だけど、家族だけでは埋まらない基本の愛があるから変われない。志門が一番裏がないな(笑)愛の形には色々ある。色々考えさせられる作品でした。
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