このレビューはネタバレを含みます▼
表題作(長篇)と『海の住人とは恋はしない』(中篇)の2作品入り。
表題作、口裂け女とかヴァンパイヤとかで楽しく読んでたんですが……えっここで終わり！？なんで！？？という終わり方。話の進行具合が、数巻続くような作品のペースで、じわじわと主人公達のことが明かされるものの、ヴァンパイヤ達の生態も主人公の体質のことも、何もはっきりしないままでした。個人的には主人公の父親がどんな存在なのかが気になります。しかも後書きによると、雑誌掲載時のエピソードが削られているらしいんですよ。ただでさえ足りていない作品を更に削ってどうするのか……なぜこの状態で出版しようと思ったのかが謎です。
同時収録の『海の〜』は、女装して母親のバーを手伝う主人公と、ウブな年下漁師の話。描き下ろし短篇はこちらのおまけ。こちらはきちんと物語が完結して成立している分良かったのですが、主人公の相手をからかうような性格が好きになれませんでした。意地が悪いのと小悪魔は違うと思っていて、この主人公は意地が悪い方だと思います。
＠サブスク
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