恋か破壊か
」のレビュー

恋か破壊か

糸井のぞ

少年が子供から大人になる

ネタバレ
2022年11月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表紙買い。こちらを向く少年瞳が何を訴えたいのか気になり購読しました。
破壊衝動を持つDK・掌×小さな文具屋の店主・蛍二郎。
文具屋で上靴を買いにきたことがきっかけで知り合った2人、掌の破壊衝動の対象としてターゲットになった蛍二郎ですが、一緒に過ごすことでそれが恋に変わっていくストーリーです。
掌の破壊衝動は思春期ゆえなのかなと思いましたが、母親の不安定さも関係しているんだろうと思うと色々と可哀想だなと思ってしまいました。
今回蛍二郎という良き大人と出会い、ちゃんと愛情をくれたことで救われましたが、一度蛍二郎にその衝動をぶつけてから逃げてしまっていたのもまだまだ幼さが感じられましたね。
蛍二郎がそこそこ歳を重ねた大人だったから、何年も文具屋を守って待っていてくれたけど、なかなかそう待っていてくれるような状況でも無かったと思うので、蛍二郎とこのタイミングで出会いた掌が幸運だったなと思いました。
描き下ろしもすごく良かった!!
登場人物の心の動きがしんどい程に伝わるので涙する場面も多々あり、かなり読み応えのある1冊でした。
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