ぴゅあ
」のレビュー

ぴゅあ

森世

「ぴゅあ」が何なのかに気づいた時

ネタバレ
2022年12月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 森世先生の作品を読むといつも、痛みの先でカタルシスを得る感動と満足感で涙してしまいます。
今表題作もそうなのですが、プラス、“他人から見える表面上の事実”と、見え隠れする“当事者にとっての本当の事”の乖離が物語をいっそう面白くしてくれています。(例えば、監 禁=シェルター、こういうやり方=傷つけないやり方、等々)
前編24P、後編56Pと決して長いお話ではありません。
その中で“本当”はこうなんじゃないのか?と気づかせてくれる手法がスマートだと思いました。そして少しづつ2人を見る目が変わってきました。
気づくたびに背筋がピリリとする感じとアハ体験が合わさった感覚になりました。
前作「白い朝に」が饒舌に感じるほど寡黙な作品だと思います。けれどもキャラのとる行動や内心で思う言葉から、ここでは描かれていなくても背景が想像できる描き方がすごく好きです。
クズで前科者のダメダメ男がそうなってしまった理由。
前途あるカワイイ顔の男子高校生がおっさんにこだわる理由。
思いも掛けないほどの哀切に襲われた後の、こんなにまでなのにそうじゃなかったの!?感が半端ないです。
なぜタイトルが「ぴゅあ」なのかを気づけた時、心の奥底から溢れる感情に確かなカタルシスを得ました。
………
同時収録に38Pの野外露出プレイ(エロいよ!)。
青少年流シリーズ5P。ここまでこのシリーズを読んでいて、鳩の友人氏の名前を知らないという事実に気づきました(^^;
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