ロスタイムに餞を
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ロスタイムに餞を

ココミ

共に年月を積み重ねていくことの難しさ。

2022年12月11日
そういうところが大嫌いで、だけどどうしようもなく好きだった。の帯に一目惚れしたこの作品。4年付き合ったふたりが別れてから始まる物語。これはもう、大人になった全員に染み渡る作品ではないでしょうか。他人と関係を築くこと、共に年月を積み重ねていくということ。簡単なようで本当にとても難しいです。好きだったところがだんだん嫌いになっていく感覚って辛いし寂しい。失って始めて気付くって、よく聞くけど本当そうなんですよね。このロスタイム、これからも一緒に生きていくためには大切な時間だったと思います。その気持ち、わかる…わかるよ…!って共感しながら読める作品かなと。リアルなお話だけど、こうしてちゃんと省みてまたやり直せるカップルや夫婦が世の中にどれだけいるんだろうなぁ…とか、自分の相手はこんな風に汲み取ってはくれないだろうなって思いました(笑)ふたりが羨ましい(笑)とても面白かったです。個人的には受け攻めの解釈が逆だったのでそこだけ少し残念でした。
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