思い、思われ、ふり、ふられ
」のレビュー

思い、思われ、ふり、ふられ

咲坂伊緒

それぞれの「安全基地」を見つけ羽ばたく

ネタバレ
2022年12月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 同じマンションに住む由奈、朱里、理央、和臣の恋や友情を巡る「ふりふら」。
ですがただの青春マンガではなく、第7巻のPIECE26で、再告白前に由奈が朱里に言った「安全基地」。これがこの物語の核ですね。

特に由奈以外の3人は両親のわがままに振り回され、家庭でも苦労し人知れず葛藤しています。毒親育ちの私には胸に刺さるシーンも多々ありました。
それでも負けずに恋愛や友情を通じて自ら「安全基地」を見つけ、同時に自ら誰かの「安全基地」となり互いの苦悩を受け止め、将来の夢に羽ばたく4人が素敵でした。

どの世代が読んでも共感できるはずです。咲坂先生の作品は「ストロボ・エッジ」以来ですが、4人の物語が同時平行で進むため、じれったさはなく読後感もとても良かったです。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!