このレビューはネタバレを含みます▼
居場所を奪われた元ボクサーの龍×地下闘技場を運営するヤクザの構成員・天馬。違法地下闘技場の管理を任されている天馬の元に連れてこられた元ボクサーの龍。100連勝しないと地上に出られない地獄の中で自分を貫く龍に、天馬は亡き兄貴分を重ねて興味を抱く。地下闘技場が主な舞台で、ヤクザどうこうより裏社会の闇を覗き見たかのような。総166Pとページも多くないので長いストーリーがぎゅっと凝縮された感じで、もっとじっくり読みたかったけど、1冊にまとめるならこれはこれでありかな。展開は早いけど、腐った世界で目的もなく過ごしていた天馬がまったく染まらない龍に惹かれるのも、龍が天馬の見せた弱さと優しさに惚れるのもよく分かる。比較的穏便な終わり方でホッとしました。このまま二人が何事もなく過ごせますように。