いとしのこいしの
」のレビュー

いとしのこいしの

こめり

作者らしいほのぼのと愛らしい短編5編

ネタバレ
2022年12月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表題作はネットで知り合った高2の修と25歳の会社員の野田さんのお話。野田さんのことは大好きですが、家に呼んでもらえないし6時解散だし、修は時々不安になります。初めてのお泊まりで温泉に行った修は、こっそり野田さんの免許証の写真を撮ります。その夜、野田さんはこのまま遠くに逃げちゃおうか…なんて囁くのでした。『メリーメローメモリーズ』進路も決まった高3のたっつんは、サッカー部の風間くんに、ずっと見てるだけの片思いをしていました。全く接点の無かった風間くんとハプニングから二人で話すうちに、風間くんが「やっぱ同類ってわかる?」とカムアウトしてきます。たっつんと話せて良かったと笑顔を見せる風間くんは、でもたっつんの気持ちには気が付いていないのでした。『泣きたくなる程晴れた日に』高校教師の浅野の隣の部屋に、生徒の島崎が引越して来ます。一緒にいた岸田が恋人なことも早速バレてしまうのですが、優等生の島崎は誰かに言うことも無く、やがて二人と一緒にご飯を食べに来るようになります。『これも何かのご縁でしょ。』バイトのアオくんはコーヒーの配達で知った白井さんが街中で倒れたところに行き合わせます。『あとは野となれ山となれ』田舎の中学生•幼馴染の健と満、付き合っても付き合わなくても今までと変わらずに側にいることが、だんだん難しくなってくる年頃なのでした。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!