このレビューはネタバレを含みます▼
コミックス発売時にTwitterで告知を見てからずっと気になっていて、少し前にクーポン利用で購入しました。レビュー数が少なくてびっくりですが、作者さんの初連載&コミックスでこのクオリティはなかなか凄いと思います。上巻は1〜5話+描き下ろしで163ページ、下巻は6〜10話+描き下ろしで172ページ。同じ大学に通う後輩の奏多×元ギタリストの音のお話です。高校時代に偶然ライブで音の演奏を聞いて、音に一目惚れした奏多。二人の交流が始まるうちに、過去のトラウマに縛られている音に徐々に変化が現れて…。奏多の一途なワンコっぷりが凄いです。音の気を引きたいがためとは言え、かなり強引な始まりで、一歩間違えれば脅迫まがいのストーカーなので、その辺りが引っ掛かる人もいるかも。私は奏多の性格もあってそこまで気にならなかったですが、執着と一途って髪一重なのかなと。あと、他の方も書かれていますが、音の元カレ・真柴が相当なクソ野郎でした。でもすんごい病んでて歪んでますが、音に対する好意は本物だったのかなぁ。もっと天罰が下ってもよかったけど、多分それは音が望む結果ではなかったと思うのでスッキリはしないけどこの結果で仕方ないのかなと思います。いずれにしても過去のトラウマを乗り越えて、音がまた好きな音楽を再開できてよかった!絵柄はスッキリ綺麗で見やすく、背景の隅々まで丁寧な印象です。難しいアングルや演奏時の臨場感も上手く絵で表現されていて、ほんとに初コミックスとは思えないクオリティでした。今後も応援したい作家さんがまた一人増えました!