カッコウの夢
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カッコウの夢

ためこう

名塚はこれからも瀬野のことを

ネタバレ
2023年1月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最初読んだ時、あれほど白島のことを好きだった名塚が、果たしてこれから瀬野を好きであり続けれるのか?と思いました。しかし何度も読んでるうちに、名塚は瀬野のことを愛し続けるんだろうなという思いになりました。瀬野の中身が『白島』だと信じたきっかけはルバイヤートの詩だけでした。演じてるとはいえ結局は中身・性格的な部分は全て瀬野自身のままであり、名塚は『白島』瀬野に惹かれていったのかなと。
所々で、「こういうところでは笑わないんだ、こっちの(本物の)白島は」や「入れ物補正が無くなったお前は〜割と利己的な考え方〜やっぱりお前が好きだ」「身体がこんなことになってから、ますます…好きになってて」などの名塚の思いや発言から、全て瀬野自身の中身を好きになっているんだなと読み取れました。
白島の前ではキレイな友人を演じる名塚(入れ物)と養子やゲイである本当の自分(中身)も知って愛して欲しかった名塚。 兄の代わりだった白島(入れ物)は本当の自分(中身)を見てもらえないことに悩み続けていた白島。好きな人に身体(入れ物)しか求められず、(中身)魂までも愛して欲しかった瀬野。
名塚と瀬野は(中身)を愛し合えた。今後の白島が気になります。
上手に言葉がまとまらないけど、この作品は本当の自分(中身)を愛して欲しくて不器用ながらにもがいてる3人の物語りだと思いました。読めば読むほど考えさせられる作品でした。
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