このレビューはネタバレを含みます▼
カリアプト帝国 皇帝 タールグ・マト・カイリアーグ 26才×ユクステール王国 第二王子 レオナ=ナジク・ユクステール 24才
カリアプト帝国に人質として差し出されたレオナ。文字が読めない、装飾物が多い部屋では混乱するなどの性質を持つレオナはその穏やかで純真な姿で 子供のころから苦労し人を信じないカールグの心を引き付けていきます。
カールグがちょっとチョロいなあという印象でした。害をなす人間についてもレオナがカールグに命乞いして、カールグが許す。そういうレオナの優しさに癒されるみたいな、それでいいのか?ってところがありました。レオナが危機管理能力が低いなあと思いました。カールグが好きと言ってくれずモダモダ。そこは信じなきゃ。健気受け度が低い。戦いのシーンも書ける作者様だと思いますが、そういったところを数行で終わらせてラブシーンに注力と、ちょっと物足りない感じ。最初の人心掌握術に優れ、バランス調整力に長けたカールグが調子っぱずれになるほどの魅力をレオナに感じられず。レオナのタールグへの愛がこちらに伝わるようなグッとくるエピソードがあればと思いました。ラブシーンはよかったです。
2022年11月 挿絵あり