スモークブルーの雨のち晴れ
」のレビュー

スモークブルーの雨のち晴れ

波真田かもめ

そっと寄り添い合える温もり

ネタバレ
2023年1月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者様買いです。完結してから読もうと思っていたのですが、待てませんでした。この作者様らしい、丁寧な心理描写で、ゆっくりと確実に縮まっていく久慈とサクの距離感の変化が伝わってきます。作者様が描かれるムズギュンな作品も大好きですが、今作は躓いた不器用な大人のお話しで、今まで読んだ作者様のどの作品より好きです。学生の時よりも、大人になってから躓いた方が、失う物が大きい分、立ち直るにもエネルギーが必要になるけれど、そんな時にそっと支えてくれる存在は何にも代え難い。サクも久慈も、十分に大人で、経験も重ねているだけあって、決して恩着せがましくなく、あくまでもさりげない。タイトルの「スモークブルー」が正にはまった世界観。続きが楽しみです。
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