作品が怪物





2023年2月4日
たなか先生の中で最も印象的で、主人公の更生にとことん寄り添った作品で、タイトル通り、この作品自身がまさに怪物だと思います。林田のトラウマ、消えない消せない過去。それを秀那と2人で幾度と躓き、ぶつかり、立ち止まり、時間をかけ一つ一つ越えていく、という重く厚みのある作品。林田の人生は幾つもの作品に分けて描かれていますが、事実人生は1つの物語では完結せず、違う波が押し寄せ、形を変えながら、幾つもの物語を作り出し、自己の構築と幸せに向かっていくものなのでしょう。2人にはこの後にも起こるその旅を強く美しく生きていって欲しいと願います。

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