制服を脱いだら
」のレビュー

制服を脱いだら

奏手ユミチ

キレイで澄んだおはなし

ネタバレ
2023年2月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 主人公は、若い頃一目惚れし、若くして死んでしまったシングルマザー柊子を今も忘れられず、その娘のユヅコの保護者代わりとなって一緒に住んでます。
でも、そのユヅコは親代わりのつば太に惚れていて。つば太は今も母親の柊子に未練タラタラ。
こんな関係だけど、決して暗い話ではなくて、
2人の切ないけれど、お互いを想い合う、家族のような恋人のような、教師と生徒のような
そんな2人の関係が読んでいてキレイに伝わってくるお話です。
つば太の葛藤が、セリフの中でしっかり言葉で表現されながら物語も進んでいくので、惚れていたけど既に故人の母親とその娘への想いとの間で悩むつば太を、どうも嫌いになれず。
娘を代わりにするなよ!!て本当なら思ってしまうはずなのに、なぜか切なくて応援したくなりました。

静かで、温かくて、澄んでいて、キレイなお話です。
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