このレビューはネタバレを含みます▼
凪良ゆう先生の作品は最高に好きなものもあれば、う~んっていうものもあって、こちらはあまり感情移入できなかったです。
岸本波瑠(大学生、21才)が桐嶋椢(9才)を椢の父親である裕也(31才)の葬儀の会場から連れ出して逃避行をし、警察に捕まって、10年後に再会するお話なのですが、やはり未成年略取・誘拐っていうのがひっかかってしまって。波瑠と椢のやり取りを読んでいるからその行動は理解できますが、椢の親族側からすると恐怖ですし、読んでいてやるせない気持ちになりました。これが波瑠が17才以下の未成年、もしくは椢が14才以上だったら気持ちがついていけたと思います。椢が役者を目指すことも波瑠との未来を望むのであれば 両立は難しいと思いますし。なんでわかりやすく本名でデビューしてるのかな。伯父さんも19才がちょっといなくなって警察沙汰って、マスコミに知られたいのか?とかいろいろ悪手すぎて。あと波瑠と裕也が知り合ったのが9才と19才ってのも、結びつきの強さを表現されたかったのかなと思いますが、ショタコンぽくてなんかな。波瑠が31才童貞処女っていうのもいらんかな。ああ申し訳ない、言いたい放題して本当に申し訳ない、でも凪良先生の「美しい彼」と「雨降りvega」は神。その線を期待してしまうからおかしくなってしまうのです。評価がすごく高いので読まれたら感動されるのだと思います。自分には合いませんでしたが、よいと思います。
2月28日で販売終了です。
2013年9月 総268ページ 挿絵あり