星評価は2作目『怪物の庭』に





2023年3月2日
153ページ。
3作入りの短編集。
2作目の『怪物の庭』は、実在する「ボマルツォの怪物公園」を題材にした、中世が舞台のお話。芸術への真摯な取り組みや、公爵の奥方への温かな愛情、史実とは異なるのでしょうが、本当にこんな物語が隠されていたら素敵だな、と思わされる佳作です。
表題作『クラスで一番可愛い子』は、タイトルからスクールカースト系かと思ったら違かったので微妙な違和感を抱えたまま読むことになってしまい、その点は惜しかったです。「クラスで」は無い方が良かった。それはそれとして内容は良く、強迫観念的に整形を繰り返す主人公が「自分」を取り戻す話。作中、外見に対する「可愛い」がたくさん出てくるのですが、最も重要な「可愛い」は内面に対して発せられているのがギュンと来ます。
3作目『バジリスク』は、平穏な学園ものから徐々に不穏になっていく感じが良かったです。共感する部分もあれど、少々認識が浅めでキレイすぎると思うのはまあ私が捻くれてるからです。ものごとを考えるきっかけとしては良い作品かなと思います。
〜〜〜〜〜
低評価が多く、ビクビクしながら買いましたが、この著者の静かな雰囲気にジワっとくる感じが好きなので、全体的に良かったです。
3作入りの短編集。
2作目の『怪物の庭』は、実在する「ボマルツォの怪物公園」を題材にした、中世が舞台のお話。芸術への真摯な取り組みや、公爵の奥方への温かな愛情、史実とは異なるのでしょうが、本当にこんな物語が隠されていたら素敵だな、と思わされる佳作です。
表題作『クラスで一番可愛い子』は、タイトルからスクールカースト系かと思ったら違かったので微妙な違和感を抱えたまま読むことになってしまい、その点は惜しかったです。「クラスで」は無い方が良かった。それはそれとして内容は良く、強迫観念的に整形を繰り返す主人公が「自分」を取り戻す話。作中、外見に対する「可愛い」がたくさん出てくるのですが、最も重要な「可愛い」は内面に対して発せられているのがギュンと来ます。
3作目『バジリスク』は、平穏な学園ものから徐々に不穏になっていく感じが良かったです。共感する部分もあれど、少々認識が浅めでキレイすぎると思うのはまあ私が捻くれてるからです。ものごとを考えるきっかけとしては良い作品かなと思います。
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低評価が多く、ビクビクしながら買いましたが、この著者の静かな雰囲気にジワっとくる感じが好きなので、全体的に良かったです。

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