笑う門にはクズ来たる
」のレビュー

笑う門にはクズ来たる

赤根晴

お笑いを見事に生かしたBL

ネタバレ
2023年3月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ セールなのと、表紙の賑やかさに惹かれて購入しました。こりゃまたすごい面白い作品に出会いました…。知らずにいたなんて…くぅっ…(ノ_<)
本作は、才能に溢れているけど世話の焼ける芸人田名部と、田名部に憧れる売れない芸人寺坂とのストーリーです。

お互いが、相方とコンビを解消→寺坂は憧れの田名部とコンビを組みたい→でも田名部はえちちせなネタ書けん→ほなお前が相手する? って感じでコンビになった2人。寺坂は、才能ある田名部と一緒だからこそ味わえた喜びよりも、相方と認められたいという焦る気持ちの方がだんだんと膨らみ、自分の存在意義を見失ってしまいます。カラダだけの関係だった2人が、本当の意味でちゃんとコンビになれるのか、お笑いならではの言葉のかけ合いを楽しみながらぜひ(≧∀≦)

登場人物のキャラもすごくいいんですよ!田名部はクズ呼ばわりされてますが、寺坂に執着するくらい想っているので、なんじゃそりゃと思えることも好感が持てるし面白い。一方の寺坂は感受性が豊かでおんおん泣いたり、ぶっちゃけたり、とにかく一生懸命なのがかわいいです。ピンクちゃんのくだりはドン引きしましたけど笑。そして、何と言ってもエロの充実さ!ねちっこさは全くなく、あれよあれよとそんな雰囲気にして一気にゴールを決める田名部が素晴らしいとさえ思えるほど。なんならエチ中にお笑い始まっちゃいますからね笑!一時も目が離せませんよ(*゚∀゚*)

お笑いものはどこに笑いのセンスをもってくるかがポイントになるところですが、人柄からも、言葉からも、テンポや間も含めて一つの話の中にきちんと盛り込んであり、読者に分かるように全て描かれているのが本当にすごい!スベリさえも大きな笑いに変えるダイナミックさにも驚かされます。

田名部は死ぬまで踊り狂いたいんだそうです…。み〜と〜ど〜け〜た〜い〜(//∇//)
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