どうしても触れたくない
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どうしても触れたくない

ヨネダコウ

期待以上です…

ネタバレ
2023年3月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 評価が高く、ヨネダコウ先生の中でもとても有名な作品であることから前から気になって購入していたんですが、中々読めずにいました。(何してんねん)それで、今回囀る鳥は羽ばたかない8巻を読んで、興奮が収まらず勢いでこの作品を読みました。(ナイス)そしたらもう、良すぎましたね。良い作品に出会うと必ず言ってしまいますが、言います。なぜもっと早く読まなかったんだ…。まずお話の内容的に、どちらにも重く辛い過去があることから心が苦しくなる場面が多々あったなと感じました。そう感じるとともに自分が今感じている心苦しさよりも本人たちの方がよっぽど辛い思いしてるのかなと、なんだか改めて自分は読者なんだなという不思議な感覚を味わいました(笑)そして、自分が1番グッと来たのが、どうして自分は男に生まれてきたんだ(曖昧ですいません)という嶋くんの思いが綴られている場面です。ただ、好きになった人が偶然自分と同じ性別であったからの事だけなのにそのように思ってしまうのは今まで受けてきた言葉や視線、周りの環境など色々なことからの影響だと思うんです。その事を考えれば考えていくほど悲しくなることもありますが、それすらも全て含めて可愛いと思ってくれる相手と出会えたことに心から嬉しくなりました。(情緒不安定)あと、作中の表現で、体の震えを僅かな点線で表しているのを見て、その僅かな点線でその人の気持ちを伝える凄さにも改めて感服致しました。最高でした。
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