九尾の狐と子連れの坊主―永遠に―
」のレビュー

九尾の狐と子連れの坊主―永遠に―

三原しらゆき/りんこ

( ´;ω;`)3作とも読んで下さい

ネタバレ
2023年3月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ ラストの流れはこうなる、てわかってましたよ。想像できてました。でも、そこまで描かずに人生の途中で「こんな幸せな生活がこれからも続きますよー」て的な終わり方かも?とも思っていたので、最後は本当に本当に号泣でした。
永遠に近い命を生き、愛する人に残される立場というのは、どれほどの恐怖でしょう。
円楷以外を愛したくない=共に逝けるようにエネルギーを断つ事は、玉嵐にとっては永い命、永い孤独を断ち切り、永遠に愛する人と共にいられるようになる為に必要な選択、幸せな事なのでしょう。
また、一緒に老いた姿をとる玉嵐の姿、泣きました。
余生を共に歩み、歩調を合わせ、寄り添いあいながら最期の時を迎えた事がよくわかる描写でした。
玉嵐が最期に若い姿をとったのはきっと、二人が出会った時の事を思い出してのことかなぁ、と想像しました。
まだ生きようと思えば生きられる玉嵐を見送らねばならなかった円仁も本当に辛かったと思いますが、二人の本懐を遂げさせてあげられて、また、夢で会えて良かったです。
愛に溢れた人生を円楷、玉嵐、円仁が送れてよかったです。
1作目を読んだ時には想像もつかない程の、3作目ラストです。レビューを書いている今も思い出し号泣しながらしたためています。
さらっとは読めない作品(特に3作目後半)ですので、時間のある時にどっしりとかまえて読んでほしいと思います。
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