このレビューはネタバレを含みます▼
深い話だと思います。途中、筆者の考えが前面に出てほとんどが文字。絵がおまけのような状態になってしまったのが少し残念ですが、たしかにそれぐらいしなきゃ伝わらないだろうなというくらい深い話だと思います。
個人的には女性キャラクターが話すシーンが好きでした。そして、一つの部屋で本当にこの人同級生か?と思うような登場人物の言った言葉も忘れられません。コメント欄が少し論争になっていたのも記憶に残っています。ぜひコメ欄も一緒に読んで欲しいなと個人的には思います。色々な考えがあるのだと気付かされます。論争が起こる時、自分の考え方が絶対だと思っている人がやはり多いんですよね。そんな自分の考え方をぶつけ合うきっかけを作るこの話はやっぱりすごいなと思いますし、ぶつかった時に自身の考え方を固定しないことが必要なのだと私は思いました。「偏見の言葉を言う人はありえない。偏見を言う人が間違っているのになぜあの人たちは気付かないんだ。」と自分の中の正論で相手を叩く行為は話し合いとは呼べないなと思わされます。では、どうやって話せば良いのかというのが難しいところですよね。政治派閥や宗教と似た部分を個人的には感じます。
最終話の描き方はとても斬新だなと思います。良い作品なので多くの人に読んでほしいです。