緑土なす
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緑土なす

みやしろちうこ/user

灰色狼のファンです

ネタバレ
2023年3月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ ラセイヌ王国の今世王 レシェイヌ 26才×山で暮らす野人 足弱(あしよわ、足が不自由なので名付けられた) 36才
1000年前に10人の異能を持つ一族によって枯れた大地は緑豊かになり、民はこの一族から王を輩出してもらい今世王と呼び畏怖しました。12年前に流行病によって王族はたった一人になり、絶滅の危機に。王族は同じ一族同士でないと愛することができず、例外的に一族以外で子が成せたのは1000年で4人のみ。一人残ったレシェイヌの気力が落ち、その命が弱まってきたため、33年前に事故で行方不明になった庶子(王族と王族以外の間の子)ラフォスエヌ(当時3才)を探し出す目的で30代後半の男性が王都ラヌカンに集められ、足弱もレシェイヌに拝謁します。
1巻、2巻(2巻で一旦完結)、4巻が本編で、3巻は番外編集で灰色狼と王族のお話、5巻は灰色狼の男女のお話と「もし、西の果ての山でふたりが出会っていたら」というもしものお話です。灰色狼とは王族に古来より付き従ってきた一族のことで、命に替えても王族を守ることを旨として生きる者たちです。
1、2巻を読まれて、灰色狼良いー!と思われたら3巻へ、でなくて続きを読みたいと思われたら4巻へ、5巻はもしものお話なので今世王と足弱の別設定の物語も読みたいと思われたら読む感じでいいのかなと思います。
読むときの注意点とすると、まずガチ兄弟です(異母兄弟)。本当の無理矢理があります。そして今世王にとって灰色狼は空気なので灰色狼の前でもエチになだれ込みます(足弱嫌がる)。あと足弱は年よりも老けて見える平凡受けです(長身で鼻筋はとおっています)。今世王は長身金髪碧眼超絶美貌。
感想は、すごくよかったです。今世王のすがるような一途さ、足弱の慈しみ深さ、王族と灰色狼の絆、灰色狼の面々がいいんです!推しがいっぱい。最推しは冷静な実行者(ハートは熱い) 水明。あとイケメンアラフォー将軍 青嵐、たまに出てきて笑わせてくれるオジ枠 焔、渋い眺望、安定の命、懐の広い朝霧。灰色狼の名付け親は王族です。その固い主従関係、忠臣ぶりに度々泣かされました。
続きはどうなるのか。個人的には王族の奇跡パワーで子供も寿命も足弱の足もぜーんぶ上手いことしてくれないかな、なんて思いますが、情緒がなくなりますかね。とにかく続きが出たら読みます。大好きです。
2017年3月~2022年3月 挿絵あり
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