春の呪い
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春の呪い

小西明日翔

タイトルが印象的で…

ネタバレ
2023年4月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 『来世は他人がいい』の小西明日翔先生の作品でずっと“お気に入り”に入っていたもの、シーモアさんの“セール情報”のおかげでお値下げを知り即購入しました。想像していたように重い内容でしたが、買ってよかったです。何度読んでも泣いてしまいます。お見合いながら恋をした春、春が亡くなる前に感じた冬吾の視線…春のために生きてきた夏美、「死んでしまいたい」と思ってしまう姉としての感情…親の思う人生を歩んできた冬吾にとって自分を揺さぶる初めての存在が夏美であったこと…春の望まなかった方に進んでいく2人……誰の目線で読んでも辛くなります。春には心残りのある人生だったかもしれませんが、春をずっと思ってくれる2人のような存在は大きいと思います。死んだあとのことは一生わからない、だからこそ、後悔しない人生を歩むべき。冬吾と夏美の幸せな未来を見たい気もしますが、春のことを思うと見たくない気もします。私としては、作品最後絶妙な終わり方が素敵だと思いました。
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