いつか恋になるまで【単行本版(電子限定描き下ろし付)】
」のレビュー

いつか恋になるまで【単行本版(電子限定描き下ろし付)】

倉橋トモ

未来を感じさせる読後感で満足度が高い!

2023年4月9日
2回目読了後。アオハルものとか幼馴染みものはあまり得意ではありません。何というか…あのムズムズするような甘酸っぱい感じが座りが悪いというか…キライなわけではないんです。ただ自分が腐すぎるだけで…汗。本作も最初に読んだときは「いいけど~。やっぱ若い(青い)なぁ~。まぁ、そこまででも~。続編?…は、まぁ、いっかなー。」くらいの感想だったんですけどね。2回目読んでみたら、最初より断然よかった!確かに大人になりきれていない彼らの幼さや青さはむず痒くもあるけれど、大人の狡さがない真っ直ぐでひたむきなところとか、何もかも、全部を手放したって一緒にいたいと言ってしまえる、そして本当にやりかねない熱量とか、若さ故の良さみたいなものを存分に感じることができました。そしてさらに魅力的なのは2人の長期的な関係を追えることかな、と。「家族になろうよ」から遡って本作を描かれているので、当然、今の2人を描いているだけではなく、大人になった2人に繋がるストーリーとして描かれています。だから“幼馴染みのお隣さんと想いが通じてハッピー、ハッピー!”というだけではない、何というか…本作自体が壮大な回想シーンであるかのように、見たいところを駆け足になることなく2巻かけてじっくり描いてくださっていると感じられ、読後の満足感やこの先の期待度が高まる作品でした。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!