心に温かく灯る信頼と愛情





2023年4月18日
明治末期に、発電所の技師として働く男とその男の助手との間に芽生える恋のお話。
明治末期という時代の、古さと新しさ、身分格差、和洋折衷な感じがとても良く表現されています。そんな中で亮二が偶然出会って世話してやったエドは、主人のために身の回りの世話をしたり仕事を手伝ったりと、側にいるために出来ることに従事します。
二人の関係が変わるのは、亮二の過去の想い人、中原に再会してから。過去を振り切れずに我を忘れたように仕事をする亮二と、そんな亮二を見ていられないエドの嫉妬が二人の距離を急速に縮めます。最初はエドの気持ちをあしらっていた亮二も、自分を本当に大切に想ってくれるエドの存在に気が付き、徐々に彼に惹かれていく。過去を乗り越え前を向いて生きる彼らの奮闘ぶりと側にいて支え合って生きることの尊さが伝わってきました。
仕事や生活でお互いを支え合う場面が多く、技師としてプロジェクトを成功させるというお話中心に展開されるので、いちゃいちゃなどは多くありません。しかし、その中で生まれる信頼と愛情、そして一生を共に歩もうという決意がとても素敵です。エドの過去や中原のその後なども、ふんわりと匂わせたままにしておくというのも、読者としては気になりますが、この混沌とした時代を表す作りになっていると感じました。恋愛だけじゃなく、生涯のパートナーに出会えた奇跡に感謝したくなるお話です。
明治末期という時代の、古さと新しさ、身分格差、和洋折衷な感じがとても良く表現されています。そんな中で亮二が偶然出会って世話してやったエドは、主人のために身の回りの世話をしたり仕事を手伝ったりと、側にいるために出来ることに従事します。
二人の関係が変わるのは、亮二の過去の想い人、中原に再会してから。過去を振り切れずに我を忘れたように仕事をする亮二と、そんな亮二を見ていられないエドの嫉妬が二人の距離を急速に縮めます。最初はエドの気持ちをあしらっていた亮二も、自分を本当に大切に想ってくれるエドの存在に気が付き、徐々に彼に惹かれていく。過去を乗り越え前を向いて生きる彼らの奮闘ぶりと側にいて支え合って生きることの尊さが伝わってきました。
仕事や生活でお互いを支え合う場面が多く、技師としてプロジェクトを成功させるというお話中心に展開されるので、いちゃいちゃなどは多くありません。しかし、その中で生まれる信頼と愛情、そして一生を共に歩もうという決意がとても素敵です。エドの過去や中原のその後なども、ふんわりと匂わせたままにしておくというのも、読者としては気になりますが、この混沌とした時代を表す作りになっていると感じました。恋愛だけじゃなく、生涯のパートナーに出会えた奇跡に感謝したくなるお話です。

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