発熱バスルーム
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発熱バスルーム

ARUKU

どうか幸せに

ネタバレ
2023年4月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ ストックホルムかもだし犯罪だしで読む人を選ぶ作品。
ダメな人はほんとダメだと思うけど私は好きでした。
理不尽な関係は割と地雷寄りな自分がどうしてこの作品は好きなのか、恐らく愛斗(攻)に狡猾さがなく歪んでいてもそこにはまっすぐな愛情しかないからだと思う。
「どうしてバスルーム?」とか「無理やり以外に方法はなかったの?」とか、多少ツッコミ入れたいくだりはあるけど引っかかるほどでもなかった。
このかたの作品は人物の心情が事細かに語られることが多くて、それが詩のようにしんしんと積もる感じがとてもいい。
それから受が割と達観していてウジウジしていないところも好き。
描かれていることはかなりどぎついのにいつも純文学を読んだ後のような余韻。
不思議な魅力がいっぱいの作家さんであり作品です。
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