このレビューはネタバレを含みます▼
１話目を立ち読みしてからずっと気になっていた作品。ちょっとお値段が高めで購入を躊躇していましたが、少し前にセールで半額になっていてクーポンも利用できたのでその機会に購入しました。表題作のみ全７話、描き下ろしはなしで合計171ページ。以前電車内で痴漢に遭ってから、もう一度痴漢されたいと思うようになってしまったDK夏生。ある日電車で見かけたリーマンの辻村さんと話をする仲になったけれど、実は辻村さんにも隠された秘密があって…というお話。年下の男の子に欲情する成人男性と痴漢されたい願望があるDK。少し背徳的な性癖に加え、梅雨終わりのジメジメした蒸し暑さも相まって、何となく仄暗いイメージがありました。年下の男の子と言ってもショタではないんですが、まあ成人男性×高校生なので、その辺りが気になる方もいるのかも。ただ夏生の方もあまり人には言えない性癖を持っていて、お互いの欲求がぴったり当てはまっている上に、辻村さんが未成年の夏生を弄んでいるようには見えないので、むしろ性癖がガッチリはまったお似合いの二人だなぁと。確かに人それぞれ何かしらの性癖があって、それを単に個性と呼んでいいのか、いやそれは変態だと後ろ向きに捉えるべきなのか。なかなか線引きが難しいのかなと思いますが、辻村さんも夏生も偶然だけどお互い良い相手に巡り合ったんだなと思います。最初は性癖が一致するだけだったのに、徐々にそれだけではない関係になっていくのが、梅雨のジメジメから初夏のカラっとした眩しさに変わっていくのと上手くリンクしていました。確かに描き下ろしもなく、ページ数だけ見ると割高な印象ですが、セール中などお得に購入できる機会があればぜひ！
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