棺にさよならの花束を
」のレビュー

棺にさよならの花束を

rosca

ものすごく色々と考えてしまった

ネタバレ
2023年4月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 現在セール中です。
他の方々も書いてますが好き嫌いすごく分かれると思います。特に病気で大切な人を亡くした方や闘病中の知り合いや家族がいる方など、身近に生きようと頑張っている人がいる方にとっては気持ちのいい話では無いと思います。

ですが読み手の状況や死生観で感想が違うというだけで悪い作品では無いです。
自死願望のある明星と葬儀屋の久永。
生前葬を巡って出会った2人の生と死のお話。人生に絶望して死のうとするBLは結構あると思いますがこの作品はちょっと違う。
色々言ってるけど要約すると死ぬ理由は無いけど生きる理由も無いという印象。
これが悪いのか良いのかというのはすごく難しい。
どうして死んだらいけないのか、もうそうしようと決めてる人を説得するだけの材料と熱量は最初の頃の久永には無くむしろ早々に明星の死生観に感動すら覚えていくところが中々に狂ってて面白い。
明星と出会って久永の死に対する視野が広がっていくのも良い。

途中の展開で最後はメリバなのかもと思いましたがハッピーエンドです。
話としては私はすごく面白いと感じたのですが思った以上にえちページが多く(しかも高度なえろ描写テクが必要なリバ。リバって受け攻めの顔だけ変えたらいいって訳じゃないから)絵の拙さもありこれがこの作品の雰囲気を壊してる気がしてなりませんでした。

キス止まりかブロマンスではダメだったのかなー。
でもずっと気になってた作品だったのでセールで買えてラッキーでした!
万人向けではありませんが何だか色々思う所がある作品です。表題作のみ209P、描きおろしは幸せな2人です。
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