逢いては染まり【イラスト入り】
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逢いては染まり【イラスト入り】

沙野風結子/笠井あゆみ

死によって裂かれた恋は次の恋に慰められる

ネタバレ
2023年4月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ ガッシュ文庫の本は、カラー口絵が無い代わりに8枚の挿絵があります。カラー口絵は正視ができないような絵柄であることが多いので、それよりは、1枚でも挿絵が多いほうが読者は嬉しいのです。
この小説の主人公の倉科恂(くらしなじゅん)は、自分が会いたいと言ったために、恋人だった有岡泰樹が交通事故に遭って死んでしまったという自責の念で、彼の死後2年目に死のうとしたところを裏の主治医、柏林鎮に助けられて、ある処方を示されます。
その処方に沿って生きて4年目を迎えた頃に、運命的にその処方により派遣されてきたキャストの津雲央治(つぐもおうじ)に出会います。津雲もある理由で柏林に極秘会員制クラブのキャストとして、絶対的に拘束されています。
津雲は倉科に出会い彼に恋愛感情を抱くようになり、嘗て有岡泰樹が倉科を大切にしていたように自分もそうありたいと思い、努力を重ねて柏林の拘束から抜け出ることができます。それは、倉科の口添えがあったからです。倉科は津雲の存在に助けられて、死よりも生きることを選ぶことができたので、津雲が自分から取り上げられてしまったら、再び死を選んでしまうという理由で、柏林を脅します。
これは、大体なあらすじなので、実際に読んでみて、様々な場面を楽しんでください。
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