どうせ掘るなら深い穴。【単行本版(電子限定描き下ろし付)】
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どうせ掘るなら深い穴。【単行本版(電子限定描き下ろし付)】

りーるー

すごくいい

ネタバレ
2023年4月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ ずいぶん前に分冊版を購入していたのだけれど、セールを機に単行本を購入。久しぶりに最初から通しでじっくり再読。いい、やはりいい。なんだろ、前からいいと思ってたけど、今この瞬間すごいいいって感じた。読むタイミングってあるな。攻めの温和で強引なとこもいいし、受けが家族や親友のことを思って悩んで自分をおさえてなんていうくだりもよい。レンコンづくりに一所懸命なとこもよい。受けのお姉ちゃんも思いやりのある人でほんといいんだよ。私のお姉ちゃんになってほしいよ。寡黙なお父さん、あまり出てこないけどちゃんと愛があるんだよ。でもただあったかくて感動するお涙ちょうだいのはなしではなく、基本的に作品にただよう空気が明るいんです。受けは悩むけど、うじうじした湿っぽさがない。
そして非常にまじめであたたかなお話なのにエロはエロいというすばらしさ。最高。攻めの顔とマッチョな体つきがちょっとアンマッチな感じもするけど、いい感じの肉付きのボディときちんときれいな構図で描かれた体のからまり具合とかもエロくてよかった。受けもただ攻めに攻められてるだけでなく、自分から積極的にいったりするのもいい。そしてそして単行本の描き下ろしのお話がとてもよかった。辛い恋の記憶が懐かしさに変わるという、あのころはたしかに本気の恋だったはずで、でもそれがいろいろあって今はかつて絶望に感じた瞬間さえ懐かしさしか感じない、本気の恋だったのに!!ここらへんの心の変化が、余計な言葉もなくさらっとでもきちんと描かれてる。せつない!せつないよ!そしてそしてそしてちゃんと描き下ろしにまで濃厚エロがある、最高。
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