やさしいミルク【分冊版】
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やさしいミルク【分冊版】

高田ローズ

小説のような作品

ネタバレ
2023年5月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 淡々とした静かな空気が作品全体に漂います。
絵が綺麗で会話がない場面でも、ちょっとした仕草や表情に、登場人物の心情がとてもよく表現されています。
小説家である主人公。その主人公に対し、1人でも大丈夫だよね、と言い一度は離れていった担当編集者でもある大人の彼と、抱きしめてあげたかったという家政婦で風俗でも働く年下の彼。社会的立場や行動も対照的な2人は、香りもまた対照的。タバコの香りがする大人の彼と、ミルクのような香りがする年下の彼。作品全体から、2人の香りが漂ってくるようです。
微妙な三角関係で、2人の間で揺れ動く主人公から目が離せないのと同時に、お互いの存在を知った男たちにも注目していきたいです。
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