涯外殻の番人
」のレビュー

涯外殻の番人

星野リリィ

古参BL読者必携

ネタバレ
2023年5月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ レビュー少なくてびっくりの良作です。
昨今のBLはエロ全開ですが、「エロに頼らずしっかりとストーリーがあり、絵も美麗な作品を見たい!」という層、多いと思うんですよ。そんな仲間たちに届いて欲しい一冊です。
ファンタジー設定で魔法あり呪いあり。受は異才の魔法使いで、呪われた貴公子(で騎士)の攻を救う過程において、受の心の呪縛を攻が解きほぐす…お互いがお互いを救う…エモいです。
最後はハピエン。BL的にはキスどまりなのに、想像を掻き立てる匂わせ朝チュンに悶えました。朝チュンにおいて、攻のベッドで受がシャツ1枚なのに、貴公子の攻は騎士服をカッチリ。この対比にエロスを感じられる大人向け作品!
言葉の端々から駄々漏れる甘さは行間を読め!!的なものであり、直接的表現を好む層にはわかりづらいかもしれません。が、古の腐女子はきっと滾ります。
終盤手前、受が師匠に襲われる描写(未遂)がありますが、そちらでの受のゾワッゾゾゾ(悪寒)と、帰還して攻に手を握られただけでホッとしちゃうところ(安心)。更に終盤にキスされたり首元で囁かれたりしながらのゾクゾクブルッ(快感)という、触れらるという行為に対する反応の対比も好物です。
何回も読み返してる作品です。
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