灰とバラード
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灰とバラード

谷カオル

方向性は好み、根幹の感覚にズレ

ネタバレ
2023年5月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 164ページ。
4作品入り。
題材とかの方向性は好みなんですが、根幹的な感覚が著者と少しずれているようで、読後がすっきりしませんでした。
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・『あまいノイズ』イヤホンの精(イコライザー調節下手)のお話。かわいらしい話で、こういうタイプにはBL成分が無い方が好み。
・『鈍色ノスタルジー』2話。元教師と元生徒。たぶん大正時代くらい。亡くなった奥さんのことも絡めての切なめな話。けどこれ、この後が実家と大変そう。
・『日常ランペイジ』話自体は、頑張り屋の家政夫くんに可愛気もあって悪くないです。ただ冒頭で、笑顔でやって来た家政夫くんに「はずれ」という感想を抱く主人公にどん引きしてしまったため素直に読めませんでした。下心ありすぎでしょ、家政夫に何を求めてるのさ。
・『泡沫人』2話。第二次大戦後、代筆屋と学生の孤独な者同士の寄り添い合う恋心。本編はなかなか良いと思うのですが、描き下ろしのおまけで余韻が台無しになってしまいました……あのおまけは好みじゃなかった。
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