兄の友人
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兄の友人

ざいん

秋成の移ろい易さを許容できるか?

ネタバレ
2023年5月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初読み作家さんで、フォロー様のレビューからたどり着きました。亡き兄の元恋人に傾倒する景×恋人を亡くしたばかりの秋成。表題作のみ全6話、描き下ろしはなしで合計163ページ。亡き兄の遺品整理中に偶然見つけた写真で、兄の友人で長年慕っていた秋成が、その兄と特別な関係だったことを知って…。まず特筆すべきは印象的な絵柄だと思います。皆さんレビューされてますが、かなり好みが分かれると思うので試し読みは必至です。私は試し読みでは大丈夫だったんですが、さすがに最後まで読むとちょっと目がチカチカしてきました。イラストとか一枚絵なら印象的ですが、漫画になるとやっぱり違うんだなぁと思います。ストーリーも好みが分かれるのが分かる気が。景→秋成は小さい頃から憧れていたので分かるんですが、秋成→景は、これといった理由がない。多分普通人を好きになるってそんな明確な理由はないんでしょうけど、恋人が亡くなったばかりなのにすぐにその弟に気持ちが移ってしまうので、もうちょっと時間掛けてくれた方が良かったのかなと思いました。まあメインはあくまで景×秋成なので仕方ないんですが、どうしても元恋人の修に対して秋成が薄情に見えてしまいます。終末期に近い病床の修に対してすぐ諦めが芽生えてしまったり、かなり長い間一緒にいたはずなのに、ちょっと修が可哀想に思えてしまいました。生きている景×秋成の心情にフォーカスできればそこまで気にならないのかもしれません。
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