狼と駆ける大地
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狼と駆ける大地

イーライ・イーストン/冬斗亜紀/麻々原絵里依

野生のクイック達との出会い

ネタバレ
2023年5月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ マッドクリークに配送センターが出来て、財政が少しはマシになった後の話。マット率いる捜索救助隊がアラスカでの地震災害に派遣される。そして隊員のジウス(セントバーナード)がティモ(ハスキー)と運命的に出会う。ティモ達の群れは人間社会から孤立して、若者が数人街に出稼ぎに来る以外は山に隠れ住んでいる。あまり良くない生活水準と、濃くなり過ぎた血により群れの存続が危うい。そんな環境で育ったティモがマッドクリークに視察にきて様々なものを学んでいく様子が良かった。文化の違いや自分達との差に苦しんだり、悩んだりカルチャーショックを受けている姿も印象的でした。暇があればジウスに引っ付いて手を握ったり、無自覚にベタベタしてくる魔性のティモとそれにドキドキしているジウスの様子も面白かった。ジウスが家出した時のあたふたするティモの様子も可愛い。帰ってきたジウスに庭先の花を指して「植物だってお前がいなくてしょんぼりしてんだ!」って文句を言っているシーンがお気に入り。最後のシーンでなるほど!あの話がここで活きるのね!と拍手しました。優しくて平和主義のジウスにはグッと引っ張って絶対離さないぞ!ってタイプのティモがピッタリ。
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