滅法矢鱈と弱気にキス【コミックス版】
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滅法矢鱈と弱気にキス【コミックス版】

腰乃

これがよい

ネタバレ
2023年6月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 腰乃先生の作品は何冊か読んでおりますが、それらと違う点はオメガバースものだということだけ。「絵柄が~」というコメントを時たま見かけますが、とにかくまず読んでいただきたいのです。単純に面白いですから。どこかにぶっ刺さるはずです。濃厚な絡みとかほぼありません。でも面白いから全然いい。むしろそれがいい。続きが気になる。二人はどうなるの?もう私は腰乃先生から逃れられません。2巻も待ちに待っていました。あなたもきっとそうなるはず。お話の内容は安定、安心のユーモアたっぷりで文字もたっぷりのらしさ爆裂の作品になっております。ページ数に関わらず読み応えがありますので私は気合いをいれて読んでます笑。そうじゃないと置いてきぼりをくらうのです。またそこが腰乃先生作品の癖になるポイントというか。嫌ではないのです。何度も読み返してしまうのですよね。吹き出しの外の細かい台詞や笑える箇所を見つけて読み込むのが大好きです。読んでて楽しいんですよ。まるで自分が二人の周りにいる人たちの一員になれたような感覚にしてくれるというか。リアリティとまではいきませんが、まあ普通そういうリアクションになるよな、を腰乃先生は拾ってくださる。表現が難しいのですが。運命の番っていわれたってそんな簡単に「ああそうですか」と受け入れられるわけないし、本音なんかもっと言えるわけない。すぐに甘い言葉だって吐けないし、体の関係だって勿論のこと。でも、本能はそれを待っててはくれない。運命なんですもの二人は。こっちは夢中になって二人を応援したくもなる。どうか早く気付いてくれ、と。恋治くんがいらんこと言う場面ではこちらもあちゃーと頭を抱えるし、静香さんの弱気な部分を見せられると頑張って大丈夫だよって。そんななかでも、静香さんのオメガとしての健気な一面を恋治くんがキチンと一つずつ噛み砕いて自分で納得して飲み込んで前に進んでくれる所がすごくすごく素敵にみえる。ただただ真っ直ぐで正直な良い子なんですよね。なんだかんだと騒ぎながらも、お互いを唯一無二な存在であるということを受け入れつつある二人。しかし、まだ番契約にはいたらない。恋治くんにはその覚悟はないだろうし、そんな彼を静香さんもそこまで頼れない。そして、ヒートがおとずれます。どうなるのか。次巻が待ち遠しい。早く来年にならないかなぁ。
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