シャングリラの鳥
」のレビュー

シャングリラの鳥

座裏屋蘭丸

シャングリラ式アポロと書いてノンケと読む

ネタバレ
2023年6月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 3巻でましたね!!この日を心待ちにしてました!
いつもより2話分多い8話+オマケで読み応えもあり、ずっと読んでいたかった‥。
ちょっといっちゃってるオーナーの徹底した管理体制の元「イカせない」「挿れない」「堕ちない」の3原則で成り立っている娼館シャングリラ。
独自の世界を存分に堪能する1巻から始まり、実際に存在しているんじゃないかと錯覚してしまう程のクオリティーの高さ。加えてアメフトで鍛えたアポロの屈強な肉体美とフィーの磨きあげられた女性顔負けの美肌が艶かしい。身体が重なる瞬間は、いつ見ても息をのみます。何なら生唾も飲み込みます(笑)
この自然豊かで解放感漂う素敵な楽園、芸能人がよくお正月に訪れるというあの島!具体化されるとより鮮明なイメージになりますね!あと、ピピカウラも食べてみたい!
3巻の後にもう何周かしてきましたが、出会いから過ごした時間が2人にとって、どんなにかけがえのないものだったかと裏付けする今回。かつて奥さんにそうであった様に一途で誠実なアポロと性に自由で快楽主義なフィー。相反する属性の2人がお互いの事を知る度に自然と惹かれ合っていく過程‥しかと心に刻まれました。
双方、自覚のないままアポロの試情夫としての一人立ち。ついにこの時が‥。いつも自分にだけに差しのべられていた優しい手が、他に向けられる事への苛立ち。恐らく初めて抱く独占欲という感情。同じくアポロもフィー以外の男娼を受け付けなくなっていて、今までうまくいっていた2人の歯車が少しずつ狂いだします。1人の相手を愛するという事=楽園からの追放を意味する。と同時にフィーの大切な居場所を奪う事につながり、本心をぶつけたいのにできないアポロの葛藤が、痛いほど伝わってきました。ああぁ‥
普段顔に出ないアポロの心の内がこんな熱量を持っていたとは!!いつしかダグラスが言っていた「みててごらん」がこれかぁ~!
物語の合間にフィーの過去の事件の影と、シャングリラの内情を探る不穏な動きがちらつき、そちらも今後大きな波乱を巻き起こしそうな予感です。
でもでも!アポロとフィーには素直な気持ちを大切にして頂いて、結ばれてほしい!!どうかオーナー2人に特例措置を!!
フィーのタトゥーと共に刻まれた幸せな時間と支え合う仲間に囲まれている未来をと、願わずにはいられません!引き続き4巻も胸熱必至!!
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