親愛なるジーンへ
」のレビュー

親愛なるジーンへ

吾妻香夜

魂の求める先

ネタバレ
2023年6月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 一本の映画を見たような読後感です。
極めて閉ざされた世界しか知らなかったアーミッシュの青年が、ずっと疑問を持ちながら徐々に世界を知っていく。その過程で一番の愛を知ったけれど、それでも知りたいものを追う探究心には勝てない。
切ないけど、大きな愛を糧に羽ばたいて本当の意味で開放されたのだなというラストでした。
作者も「彼等が恋人に戻るのか友人となるのかは分からない」とありますが、完全に対等となった2人の関係はゼロから始まったように思えました。個人的には攻守逆で恋人になるのでは…という気がした。笑
自分を生きるとはどういう事か、を考えさせられる良作です。ぜひご一読を。
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