このレビューはネタバレを含みます▼
生徒会長の北橋可維は1学年下で書記の乙坂澄春が自分のことを好きだと思っています。でも卒業式の日になっても可維がチャンスを作ってやっても乙坂は告ってこないのでした。遠い大学に進学した可維は乙坂を忘れると決めて彼女を作り一緒に部屋を借りるまでになります。ところがある日目覚めると裸の自分と裸の見知らぬ男が一緒に寝ており、周囲にはゲイグッズが散乱していました。帰宅した彼女はその光景を見て荷物をまとめて出て行ってしまいます。何が何だかわからない可維は誰にも相談できずにいつのまにか乙坂のことを考えています。そんな自分を振り切るように出かけた不動産屋で可維は乙坂と再会します。可維と同じ大学に入学した乙坂は部屋探しに来ていたのでした。彼女と借りた可維の部屋を乙坂とシェアすることになった初日にいつぞやのゲイグッズが乙坂に見つかってしまいます。慌てる可維に乙坂は、自分もゲイで、でも会長には手を出さないと言うのでした。前半は思い込みの激しい可維の片想いなのですが、乙坂にゲイの自覚をさせたのは可維の言葉だったりします。圧倒的自己肯定感を持つ可維はかなりイタい人でありながら誰にでも公平で人にも自分にも嘘をつきません。可維のキャラで引っ張るラブコメに続く『鈍色の日々』はガラリと変わって高校時代の乙坂視点での可維との短いお話です。『フラッシュノイズ』友達に彼氏のできたDKの心模様。どのお話もキス無しエロ無しです。