ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~
尾羊英/中村颯希/ゆき哉
雪華
さん
(女性/40代)
総レビュー数:93件
このレビューはネタバレを含みます▼
あらすじを読んだ時に、某魔女に身体を騙し討ちのように奪い取られた女の子のゲームをイメージしてしまってずっと避けていたのですが、分冊版が数冊無料で読める時に思いきって読んでみたら、何これ面白い!となり、単行本で4巻まで購入。
恋人が入れ替わりに気づかなかったり気づくのが遅すぎて他の人とくっついたりするパターンは嫌いなんですが、その展開は無くて良かった。まぁ、皇太子が(違和感は持ちつつも)はっきり気づくのがもう少し遅かったら、危なかったかもなぁ…。異母弟の方が、入れ替わり直後から人柄が違うことに気づいてたから、見る目があるのはそちらだけども、玲琳にとっては対象外のようですね。何なら、皇太子すら従兄に対する親愛の気持ちはあっても、それ以上の気持ちは無さそう。
何度も読み返すうちに、皇太子に玲琳は勿体無い!と思うようになってきました(*´∀`)♪玲琳が恋を知るのはこの先に出会う人かも。
そもそも、この皇太子が名君の誉れ高いとか嘘でしょ。異母弟の言葉も気に入らなきゃ聞き入れないし、玲琳のことも溺愛と言えば聞こえはいいけど、大事に囲い込むだけで、慈しまれるよりも慈しみたいという、玲琳のこともわかってなさそう。
見るからに強い皇后や賢妃みたいな女性もいいけど、一見深窓の姫然とした姫が逞しいのは、素敵過ぎる。玲琳と慧月だけでなく、清佳も誇り高く真っ直ぐな子で好きです。
てか、性根が腐ってそうな金淑妃と藍徳妃よりも玄賢妃を淑妃に据えたら良かったのに、現皇帝も女見る目が無いなぁ。
皇后は皇后で、玲琳か玲琳の母である自身の妹にか、何やら複雑な気持ちがありそうで、この先も楽しみです。4巻で一部完みたいな区切りがあるから、コミカライズとして終わってもおかしくないけど、終わりでなくて良かった。
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